おはようございます。
僕は今、文化的で洗練された英語留学のため、フィリピンはセブ島に来ております。
今日はフィリピンで、輝く未来へと人々を導くという噂の占いに挑戦してみようと思います。
場所はフエンテサークル。
フィリピンで、日本人の占い師がどれほど通用するのかお手並みを拝見してみようと思います。
フエンテサークルに、わざわざ日本から持ち込んだ、お気に入りの椅子とテーブル、それからビカービカ光るメッセージボードを持って向かいます。
すでに売り物を広げているアクセリー売りの青年に、場所借りていいですかなんて愛想振りまいて位置取りをします。
え?!なんですか?そうですよ。僕が占い師をやるんですよ。
新入りなので後方の列で控えめに「羊一くん日曜占い師セット」を構えます。
とりあえず初日なので、切りよく1フォーチュンを100ぺそで搾取してみましょう。250円。
したらなんかガラの悪そうなお兄さんが二人近づいてきました。
( やべー俺怒られちゃう )
なんてびびっていたら、
「これはなんですか」
「あなたはもっと前に出てやるべきです」
「看板は日本語で書くべきです。なぜならこれは日本人向けのようです」
なんつって、ここらで車の誘導に務める好奇心強めで親切なただの勤労青年たちでした。
働く青年Aの名前はサム。一台でも多くの車が路上に違法駐車できるよう、車を誘導するお仕事のようです。
そして、そこの道端でグレープフルーツを売っている女の人が彼のお母さんらしいです。
( ふーん )
アクセリー売りも話しかけてきました。ナルトとワンパンマンが好きだそうです。ワンピースは話が長すぎてあまり好きではないんだってー。
フォーチュンテリング(占い的行為)は、ここよりコロンストリートの方がいいよとアドバイスをくれたので、あなたのアドバイスに感謝しますとお礼を言います。
( 冗談じゃねえ )
アドバイスは有り難く受け取りましたが、あんな上野のアメ横を凝縮したみたいなところで店構えるなんてバカ言うな。
サムが戻ってきました。
羊「あなたのお母さんは、グレープフルーツの皮を斬ることが上手いです」
サ「わたしはあなたをからかいました。彼女はわたしのお母さんではありません」
( その冗談の、何が面白かったんだか )
サムは交友が幅広いらしく、友人が入れ替わり立ち替わりで訪ねてきます。
そうして今度は、ピンク色のTシャツの青年がサムのところにやって来ました。
( みたところ韓国人かな )
サムとピンクは英語で挨拶を交わすと、僕から5mほど離れたところでなにやら密談を始めます。
( もう少し、怪しい感じは醸し出されない方が、 )
この空間ではまだ駆け出しの僕でしたが、彼らがヨクナイ相談をしているなあというのは何となく伝わってきましたけど、君たちこの国でそんなことしてて潔よすぎる大統領にぶっ飛ばされないかな。
ピンクの友人たちが3人やって来て合流。男女2x2の4人組。彼らの口から、日本語が聞こえてきました。
( 日本人かい )
彼らは何しに来たかなあ。
サムがすごい興味を示して来るので、おみくじと、iphoneで占いの英訳を見せてあげたら納得した顔してました。
サ「100ぺそというのは、フィリピン人にとって高価です」
羊「わたしもそう思います。わたしはいくつかの挑戦をするつもりです。価格について」
サ「それがよりよいです」
羊「フィリピン人は、自分の未来に興味がありますか」
サ「多くの人が。でも、私たちは未来を作ることができます。わたしはそう考えます」
羊「わたしもまたそれを望みます」
ニヤニヤしながら路上で待機しますが、やはり100ぺそというのは気軽に出せる金額ではなかったようで、依頼は1件もありませんでした。
しかしながらやはりそこは好奇心旺盛なフィリピンの人々、これは何ですかと入れ替わり立ち替わり終始尋ねられ続けた晩でした。
( すげえ疲れた )
こんなに多くの人とおしゃべりをしたのはいつ以来でしょう。構われすぎたうさぎさんのように、グッタリして1日目は終了です。
翌日。
久々に多くの人とおしゃべりをして幾分グッタリしましたけれども、なんやかんや楽しい時を過ごせましたので、
味をしめたわたしは今夜も羊一くん日曜占いセットを持ってフエンテサークルまで顔を出すことにします。
( 知ってる人がいない )
アクセリー売りの人々は昨日と顔ぶれが入れ替わっていて、ものすごく帰りたかったですが勇気を出してこんばんわと挨拶します。
今日も一歩下がったところに場所取りをしますが、今日はセキュリティさんにここではやらないでと注意されてしまいました。
一歩下がったそこは敷地だからだめだけど、一歩前に出たらそこは道路だからやってもいいよ、とも。
まいったなあとあたりを見渡しますが、やはりみなさん僕のことが大好きなようで、前に出てやれと言います。
いやぁ、こういうのは、普通いい場所は争奪戦やるくらいの殺伐としたふいんき(←なぜか変換できない)が丁度いいと思うのですが。
不本意ながらも、プロのみなさんと向かい合わせになり、最前列で羊一くん日曜占いセットを構えます。
( 落ち着かないこと極まりない )
そして吾輩、ポケットウィーフィーを家に忘れてきたことに気づきます。
インターネットに繋がないと、英語で説明ができません。
やべえどうしようと一瞬店仕舞いを考えますが、でもまあ誰もこんな明らかに思いつきで始めたような占いなんかやろうなんて思わねえだろう。
僕はこうして路上に腰掛けて、時たま人々とおしゃべりができればそれでいいのさなんてニヤニヤしてたら、向かいのアクセリー屋さんを物色していたお姉さん4人組が好奇の目をしてこちらにやってきました。
そして優しいアクセリー屋さんがなぜか熱心に僕の占いを勧めています。君、今日はそんなに頑張らなくてもええんやで。
A「一回お願いします」
( そうさここはフィリピンだったぁああああ )
やべえほんとにやるのかよどうしようと狼狽えてる間にもうお姉さんAは50ぺそをおいてインチキおみくじを引きはじめます。
昨晩のサムのアドバイスに従い、羊一くん日曜おみくじセットは値下げして今夜は1フォーチュン50ぺそです。出たのは吉!
( ここは昨日サムに見せたサンプル解説を、 )
iphoneブラウザのキャッシュに残っていた、おみくじの英訳を読み上げます。なんか納得してくれたみたい。よかった。
B「わたしも試すでしょう」
( きゃぁあああああぁあ )
どうすんだどうすんだとモタモタしてたらお姉さんBもさっさと50ぺそをおいてインチキおみくじを引き始めます。
( どうすんだどうすんだ、、、そして凶! )
凶が出ました。僕の日曜おみくじセットには、もちろん凶が入っています。
( とりあえずもっともらしいこと言っておこう )
羊「ごめんなさい。あなたは悪い運です。悪い運を取り除くために(家で)その紙を火事にしてください」
B「あなたの意味は、焼け焦がしますか?」
羊「はい。焼け焦がします」
C「わたしも」
( もうやめてぇえええ )
B「これはOKですか?」
( そこで燃やしてんじゃねえええええええ )
羊「あ、、はい、それは、、OKです、、、」
D「お金やサイフは、あなたの側に維持すべきです」
お姉さんDがテーブルに放り出したままのお金とかおサイフを指差します。
( わかっちゃいるけれど、、、 )
羊「すみません。わたしもそう考えます」
C「わたしの未来はなんですか?」
( 今度こそどうすんだ、どうすんだ )
お姉さんCはまたもや吉!助かった!
羊「あなたも通常の幸運です。お姉さんAと同じです」
( すげえ疲れた )
もはやこれでは商売にならねえと早々に看板をsold outに書き直してやっぱり店仕舞い。以降はサムとおしゃべりします。
僕が持ってきた折りたたみチェアーが気に入ったようで、腰掛けながらこれは日本で買いましたか、高いですかなどと尋ねてきます。
サ「あなたはこれを1つ以上持っていますか」
羊「わたしは1つだけそれを持ちます」
( あげねえぞ )
どこ行ってんだかわかりませんが、たまにフラっと姿を消すのが少し謎な人物なのですが。
一緒に写真を撮ろうと言われたので、アクセリー屋さんにiphoneを渡して撮ってもらいます。
羊「もう一回再びお願いします」
羊「もう一回お願いしても気にしませんか?それはより良いかもしれませんあなたは動かないシャッターを押すこと」
まあ、夜ですし。
( サムくんは笑わないなあ )
インチキじゃなくって、もうちっとなんとかして、内容も伴った輝く未来へと導く占い屋さんになることができたら、もっと楽しいのかもなあなんて思った以上、フィリピンで占い師に挑戦してみよう!でした。
次回、iphoneパクられてるやんけ!です。
お楽しみに。
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