僕が世界五大言語である六カ国語のお勉強を始めたのが今年の5月。
あれから半年。日々のお仕事をする傍ら、人は六ヶ月で六カ国語をどこまで習得できたのか、振り返ってみたいと思います。
まずは目標設定から
日々尊い労働をするということで割ける時間は自ずと限られてきますが、
元々あまりお勉強が好きな方ではないわたしは、むしろそんなにお勉強時間割り当てられても逆に困るぞむむむ、
と控えめな目標を設定しました。
文法力:中学校レベル
単語力:中学校レベル
瞬発力:中学校レベルの文法、単語がぱっと口にできる
聞く力:初心者向け教材のような、はっきりわかりやすいものを聞き取れればいいかな。この段階ではあまり重視してませんでした。
発音力:初心者向け教材の猿真似ができればいいかな。こちらもこの段階ではあまり重視していませんでした。
ちなみに、サンダーストームでは、5つの能力が外国語レベルを構成すると勝手に決めつけております。
文法力だとか瞬発力だとか、一体それはなにか。
色んな方面から観察してみた結果、英語力を構成する5つの要素というものが僕なりに見えてきたのです。
その5つの要素とは、こうだ。
・聞く力
・文法力
・瞬発力
・単語力
・発音力
当時は英語のお勉強しかしてなかったので「英語力」ってなってますけど、
この5つの要素は英語に限らずすべての外国語に当てはめて考えることができますので、以後おしりおしおきくだされ。
そしていきなり問題発生
世界を制するための外国語を5つ選び、半年後の目標設定もガッチリ固めて、
順風満帆五穀豊穣意気揚々でお勉強を始めた僕。
当時は中華大陸の端っこ、深センをぐるぐる廻っていたということもあり、
最初に取り掛かったのは中国語でした。
まずは中学校レベルの文法を身につけるぞと拾ってきた無料で中々役に立つ動画の教材を逆再生にして見ていたのですが、
そこで気付いたんですけれども、僕はそこで気づくのですけれども、
( 中学校レベルって、なに? )
英語の時とおんなじ要領で、よく考えもせず「中学校レベル」なんて設定しましたけど、
よくよく考えてみれば、中学校レベルの中国語文法って、なんだ?
だって僕中学校で中国語の授業とか受けて生きてこなかったからさあ。
そんなこんなで、いきなり目標設定が破綻するというサンダーストーム波乱の六カ国語学習幕開けでした。
お勉強始めてから半年って言いましたけれども、
そのうちの半分近くは費やしたんじゃねえかと思えるほどに、
図書館で借りてきた教材をとっかえひっかえした僕。
その結果、結局僕は「ニューエクスプレスシリーズ」という文法書に落ち着くこととなります。
このシリーズのよいところは、大体どの言語も1~20くらいの章に分かれていて、
20章までお勉強を終えればいわゆる僕の言う「中学校レベル」と思われる文法の基礎を一通り習得できるところです。
それと、カバーしている言語が段違いに多いです。
アラビア語バージョンも当然ばっちりありますし、サイズも薄くて小さいから持ち運びしやすい。
こやつらは世界五大言語学習者の強い味方と思いましたよ。
そんなニューエクスプレスシリーズ、多言語学習に苦しみ悶えるみなさんもどうぞー!
そんなこんなでニューエクスプレスシリーズとともにぅわーわー言いながら毎日2時間これらの外国語と向き合ってきた成果を、
肩越しから流れるハイウェイのように振り返ってみたいと思います。
英語
目標:ネイティブの英語を聞き取れるようにする
すでにお勉強の進んでいたこの言語。
高校レベルの文法まではそれなりにものにしてきたつもりだったのですが、
やはり面と向かってコミュニケーションをとるとなると、世界を巡る旅人達との会話の中で限界を感じていました。
「速くて」「長い」生の英語が聞き取れないのです。
ア「調子どう?」
羊「わたしの英語の耳は、まだ生まれません」
ア「それはきっと、もうすぐです」
フィリピン英語留学でお世話になったアンナ先生が定期的に「具合はいかが?」なんてViberで尋ねてきてくれるのですが、
思うような成果はまだまだ得られていません。
アンナ先生は焦らなくてもよいと言ってくれていますが、なんとなく、ここは自分の弱点なんじゃねえかと薄々は気づきつつ、見ないふりをしつつ、とうとう観念をしつつ、
ことこの英語に関しては、外国語五大能力のひとつ「聞く力」を徹底的に鍛えることにした次第なのであります。
英語には、音が弱く発音されたり、省略されたり、隣の音とくっついたりと、なかなか手強いクセがあります。
全然聞き取れなくってだめだこりやあとテキストの答えをチラ見するんですが、
「絶っ対ぇー言ってねーよ、こんなの絶っ対発音してねーよ!」
って心のなかで叫ぶ毎日です。
こんなに苦労するなら俺も英語ネイティブに生まれたかったなあなんてふてきされることもあるのですが、
とある日本人お嫁さんとの国際結婚アベックの話を聞いていると、日本語も大概に大変なんだななんて諦めがついたりもしています。
使っている教材はこちら。
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これが一通り聞き取れるようになったら俺字幕無しで映画とか見れちゃうんかなあなんて胸を爆ぜてます。枠枠。
目標達成率:絶望の30%。だって全然聞き取れないんだもん。
中国語
目標:中学校レベルの文法・単語を習得
お隣の国だからなのか、少なくとも図書館においては、英語に次いで教材が豊富なような気がしたこの言語。
中々役に立つお勉強動画がYoutubeに転がっていて、比較的お勉強はスムーズでした。
冒頭では「中学校レベルの中国語とはなんぞや」といきなりコケそうになりましたが、
幾つかの初心者向け教材をとっかえひっかえした結果、
初心者向けの文法書ってやる項目がだいたい決まってるんですよね。
「中学校レベル」と言うのが適切かはわかりませんが、
少なくとも「初心者が押さえるべき文法項目」というところは見えてきましたので、
一旦はそこを目標に変更さしてもらいました。
目標改め:初心者が押さえるべき文法・単語を習得
使用教材
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目標達成度:安定の90%。お勉強楽しい!
スペイン語
目標:初心者が押さえるべき文法・単語を習得
英語の次に話者人口の多いこの言語。
英語と同じアルファベットを基本的にローマ字読みすればよいので、
お勉強開始直後は比較的スムーズです。開始直後は。
使用教材
ニューエクスプレスシリーズの、古いバージョンです。
スペイン語に限ってなんですが、なぜかビジネス会話なんですよね。
その他五大言語は日常会話なのに。
なのでスペイン語だけはニューエクスプレスじゃなくって、旧バージョンのCDエクスプレスってのを使ってます。
デメリットは、挿絵が絶望的にヘタクソなところですかね。
目標達成度:60%
やはり動詞の変化、性別詞、冠詞が出てくるときびしい!です。現在目下絶賛悪銭苦戦中。
ロシア語
目標:初心者が押さえるべき文法・単語を習得
初めてまともに目にするロシア語の「キリル文字」。
アルファベットのお勉強から始まり、キリル文字もおぼつかないまま動詞の変化、格の変化はとととととても苦しいです。
こちらも現在苦戦中です。むしろ最初から苦戦しかしてないんですけれども。
使用教材
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「どこへ行きますか」
「郵便局へ行きます。切手を買いたいです」
「私が持ってますよ」
「ありがとう。助かります」
「私の切手私の切手、おかしいです。私の切手がありません」
「いいでしょうもう一度聞きます。郵便局はどこですか」
狙っているのか事故なのかわかりませんが、こんな感じで例文がおもしろいです。
目標達成度:60%
フランス語
目標:初心者が押さえるべき文法・単語を習得
世界一おしゃれと言われてるこの言語。喋れりゃモテるかなあと思ってお勉強始めたのですが、
意外と言うほどオシャレでもないと思いましたよ。
だって「R」の発音とか、ラ行というよりハ行に近くって、
その「ハ」も中国のおじさんがハンバーガー屋さんで痰を「カーっ」てやる時の「ハ」なんですもん。
たしかにオシャレなんかなあと思えるフシもチラ見えるのですが、Rの発音ただそれだけで台無しになってます。
使用教材
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付属CDの、ナレーターのフランス女史の声が可愛いです。そういうの大事と思います。
目標達成度:それでも50%
アラビア語
目標:初心者卒業レベルの文法・単語を習得
もはやなにも言いますまい。圧敗です。
いまだにアラビア文字スムーズに読めませんし。
使用教材
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目標達成度:どん底の20%
と、言うわけで
いかがだったでしょうか、サンダーストーム六カ国語お勉強怒りの途中経過。
僕はお仕事する傍ら、早起きして毎朝2時間お勉強の時間を作りました。がんばりましたー。
それでもやっぱり、2時間=120分÷6ヶ国語 となると、1つの外国語につき20分です。
甘めに設定した目標すら半分届いておりません。
2カ国語か、せめて3ヶ国語に絞ればもっと楽だったろうになあと過去の自分を恨むこともあります。
思うようにお勉強が進まず、自分ってホントは天才じゃないのかもなあなんて落ち込むこともあります。
それでもやっぱり、右も左もわからない開始直後と比べれば、
Youtubeとかで流れるスペイン語に ハっΣ(・∀・) としたり、
これまでスルーしてた中国語のコメントが所々拾い読みできたりと、
丁寧に観察してみればよき変化が起きているのもまた事実なのです。
そしてなにより、頓挫することなく半年というめでたい区切りを迎えられたことを素直に喜んでおきたいと思います。
幸いにも僕は世界を巡る旅の始まりまであと半年時間があります。
それゆえ、前半の遅れの取り戻しを期待しつつ、
また半年後、ゆで卵みたいに一皮むけた成果をみなさまに報告できればいいかなあなんて思っております。
人は、半年で世界五大言語をどこまで習得できるのか。
意外と、なんにも身につかないかもしんない。
そんなわけで以上、人は六ヶ月で六カ国語をどこまで習得できたのか!でした。
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