中国は深センで、マッチ売りの魔法おじさん






 

 

おはようございます。

僕は今、文化的で洗練された世界見聞のため、中国は深センに来ております。

 

 

滞在している宿はスターファンタジーホテルです。

 

ここはもうカプセルホテルなので、この環境に甘やかされて牙を抜かれたぼくは、世界を巡る旅人というよりもはや出張でやってきたビジネスマンです。

ビジネスだってしてないので、そうなればただのマンですかね。

 

ホテルのロビーみたいな共用スペースで共用パソコンのキーボード叩いていれば、どこまでも実直で素直で正直なメッセージの込められたマウスパッドにふふっとさせられたりもします。

 

以下意訳で抜粋な一部を御覧ください。

 

痩せろ、死ね

食べる資格あんの

一人一個まで

なんで二席使ってんの死ね

デブに未来はない

まだ食べるか

動く時はもうちょっと静かに

デブを愛でるひとはいないよ

猪八戒

お客様、テメーが着れるサイズの服はございません

 

favicon16x16 http://www.booking.com
Star Fantasy Hotel
Wifi普通。15個くらい回線がある。夜は少し遅くなる。VPNはいくつかの回線でイケる。カプセルタイプ。共用スペースがホテルのロビーみたいなのでPC作業も快適。蚊がいるので虫よけは必須。エレベーター無し。2Fにある。シャワーブース、トイレたくさん。キレイ。快適。ここから予約するとあなたもわたしも1800円相当の何かがもらえるそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日は、シュッと擦るジェスチャーをして見せたにも関わらず、「マッチをいただきたいのですが」といった意図を伝えられなかった挙句笑いものにされ、うわあなんだこの人達マッチも知らないのかあなんて自転車のタイヤに釘で穴でもあけて帰れなくしてやろうかと憤った私ですが、

なめられたまま終わるわけにもいきませんゆえ、本日はエキサイト翻訳を駆使して組み立てた中国語を携え、復讐しに行きたいと思います。

 

万全を期するため、エキサイト翻訳で変換した中国語をメモして、フロントのお兄さんに見せて正しいかチェックしてもらいます。

 

インターナショナルなふいんきのこの宿ですが、意外と英語通じませんから中国語オンリーです。

 

羊「昨日わたしが伝えたかった物は、マッチでした」

 

そしたらこの日本人は火がほしいのかなと勘違いされ、お兄さんは僕にライターをくれました。

 

丁寧に考えてみれば、いきなりそんな中国語を見せられたらそうなりますわな。

 

羊「わたしはただ中国語が正しいか判断してほしいだけです」

 

あわててエキサイト翻訳で補足をして、お兄さんからOKサインをもらいました。

 

中国人お墨付きの中国語で、いざリベンジです。ウキウキで昨日の商店街を歩きます。

 

 

羊「♪きぃたまーちーかーどのー、」

犬「似てねーよ」

 

 

スーパーには昨日のお姉さんがいたので、どうだ、俺の中国語すごいだろう!とスマホのメモを見せます。

 

そしたらお姉さんはなにやらの中国語を浴びせかけてきました。

 

リュックからノートとボールペンを出して、今度は筆談です。

 

なんだなんだと隣のレジのお姉さんもやって来て、僕とライター売りのお姉さんは紙とペン、レジ打ちのお姉さんはスマホの翻訳アプリで、三方入り乱れます。

 

宿はどこだとかここにいること親にちゃんと伝えてあるのかとか携帯持ってるのかとか。

そして、僕の携帯電話を買いに行くということで話はついたようです。えっ。

 

 

 

( なんで? )

 

 

 

仕事ほっぽりだしてライター売りのお姉さんが携帯屋さんまで一緒に来てくれます。

 

SIMフリーのスマホはありますし、現在はなぜか使えなくなってはおりますが、一応中国のSIMも買ったので正直携帯電話なんてのは要らないんですが、

深セン通を買ったときのように、これは何かこの現地で暮らす人達は最終的に良い結果となるようよきに計らってくれているのではないかと考え、

僕は現地の人になされるがまま様子を見ることにしました。

 

近くの携帯屋さんで番号選んで、お店のおじさんが裏で手続きをしてくれます。

 

お姉さんの電話が鳴ります。そして、ごめんあとはよろしくと自分のお店に戻っていってしまいました。

 

忙しいのにすまんかったのう。しかし君がどこかへ行けば、なぜ僕が携帯電話を買わなければいけないのかは永遠の謎になってしまうのだけれどもね。

 

おじさんに身分証出せと言われてパスポート出したらそうじゃないIDだと言われ、同じく携帯購入手続き中の隣りに座るお姉さんがこれだよと実物を見せてくれて、

没有ってないと答えたら「じゃあ無理」なんつってドアじゃなくてお店の窓から追ん出されてしまいました。

 

 

 

 

 

 

( 帰 ろ )

 

 

 

 

 

 

携帯電話が欲しくて自分の意志でここに来たわけじゃないですから、買えなくっても別に問題は全くないんですけれども、なんだかこの敗北感は、なんつーか、

 

( 納得がいかねーというか、 )

 

それでもまあさっきのお姉さんとのやり取りの中で、この国にどうやらマッチ自体は少なくとも存在するらしいということがわかったので、よしとしますか?!どうしますか?!どうするんですか?!

 

ちなみにマッチは、中国語で「火柴(フア・チャイ)」と言うそうです。

意地になって小さな個人商店から一律2元ショップからスーパーまで、「火柴は有りますか?!没有りませんか?!」と聞いて回りますが、どこも首ばかりを横に振るばかり。

 

ウォルマートみたいなでっかいスーパーでは、何やらの中国語とともに鼻で笑われる始末。

 

 

 

( マッチありませんか、マッチはありませんか、)

 

 

 

マッチを売る途上で壮絶に力尽き果てた赤ずきんもこんな気持ちだったのかなあと、ちょっと酸っぱい気持ちになりました。

ぅわあここの人達飛行機乗らないのかあなんて愕然とするのですが、もうライター買ったしいっか。一個だったら持って乗ってもいいんだっけ?

 

 

町を一周りしましたが、この町の犬は可愛いです。人馴れしていて、ちょっかい出す僕をいちいち相手にしてないのもまた可愛いです。

 

 

DSC01507

この犬がダイナマイト・完全・お気に入り

 

 

 

 

DSC01496パンク修理に使った水はおいしいかい?

 

 

羊「♪てーんーしーのーよーぉなー、」

犬「似てねーよ」

 

 

犬の写真でニヤニヤして歯みがいて歯間ブラシしてGUMデンタルリンスしてビタミン注射撃って寝ました。






次回、今度こそ自前のOpenVPNで中国の金の盾を一転突破してみよう!です。





お楽しみに。
 
 
 
 
 











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