いらっしゃいこのやろう。
僕は今、文化的で洗練された世界見聞のため、台湾は九份に来ております。
九份では雨が降ると、赤青黄の、透明雨ガッパを来た観光客のみなさんがどこからかいっぱい湧き出てきます。
その姿格好がクリオネみたいで、なんだかまあまあ見てて可愛いらしいです。
万全を期すため1日多めにスケジュールとりましたが、到着後2時間以内に九份観光を終えてしまった僕は、もうやることもないわけです。
幸いなことに、僕は今回の旅の中で、食べる楽しさに目覚めておりますから、時間を持て余らしてどうしようと懸案していた昨日の夜は、
人で混み混み九份のメインストリートから一本路地に入ったぁあぁあああやしいお店で、ちまきのようなものを頼みました。
あっちはギュウギュウ押しくら饅頭こっちは閉店ガラガラの、うまいとこ中間でバランス取るのもむつかしいのでしょうね。
ひとりポツーンとちまきセットを頼むと、僕の大好きな牡蠣オムレツに混入していると思われる、「エイリアンの卵ネバネバ」のカタマリが出てきたんです。
びろーんぐ
これです。きっとこれです。この風邪治りかけ青っ鼻みたいなネバネバを、ほぼ混じりっけ無しのカタマリで初めて食べましたけど、これは食感がとてもよくって美味しいですね。
牡蠣オムレツは、その名を冠むっている牡蠣とオムレツ卵が美味しいのではなくって、むしろそれらは意外とどうでもよくって、
この芋粉のネバネバと、3ヶ月ほったらかしにした野菜ジュースみたいな色の、上にかかってるソースが美味しいんだなあと思いました。
ちまきも美味しかったですし、また食べたいなあとは思うのでですが、店主の旦那があまりいい感じではなかったので、またいずれ機会があれば相まみえましょう。
九份2日目。おはようございます!
お天気は曇り。というか、雲。
だって雲の中なんだもん。
することも無いし、共有スペースでブログを書いたりブログにばかとかちんちんとか悪口を書いたりして過ごします。
滞在している宿はMyStoryInnJiuFeng。
入り口入ったらそこはすぐ共有スペースになっていて、フロントみたいのはありません。
宿の主もひとつ下のフロアーのオフィスにいたりするので、チェックインのお客さん共は当然、共有スペースで1人パソコンぱちぱちやってる僕に尋ねてくるわけなんですね。
客「チェックインすることはできますか」
羊「わたしはスタッフではありません」
客「おぉごめんなさい。スタッフはどこにいますか」
羊「多分、降りたフロアーにるかなあとわたしは思います」
客「降りた?」
羊「ここは3階です。多分、マネージャーは2階にいるかなあと思います」
なんて最初はドライにやってたんですけど、そんなのが3回も4回も続いて、むしろ俺スタッフじゃねえよと適当にあしらおうとしてぐちゃぐちゃやり取りするほうが面倒くさいのではなかろうかということに気づきまして、
客「チェックインすることはできますか」
羊「ようこそ!わたしはマネージャーを呼んでくるでしょう!どうぞ席を取ってください!」
なんて宿の留守番を任されてる高校生の長男想定で、お客さんの対応をするようになりました。
( 将来はゲストハウス経営を念頭に、 )
夜は人混みを避けて九份から少し外れた食堂でご飯を食べました。
僕がお店に入ったら、お店の人は少し戸惑ってました。多分、地元民が使う食堂で、だけれどもしかし観光客風の僕が(´・_・`)チーッスなんてやって来たもんだから、
「どうしてこの日本人は、メインストリートじゃなくて町のはずれのうちに食べに来たのだろう」なんて思ったのでしょう。
写真付きのメニューなんてありませんから、海勘山勘で文字だけのメニューを指差して注文します。そして出てきたのはなんか海鮮と臓物をあしらえたリンガーハットでした。
隣のレッドで味を濃ゆくして食べました。
ここで台湾の食堂に備え付けられている香辛料的なものについてお話したいと思います。
テーブルに備え付けの赤いやつは2種類あります。
A.どちらかと言うと味噌よりのレッド。辛いは辛いですけどそこまで辛くはありません。入れすぎると辛いというよりむしろしょっぱくなります。
B.旨味の無いただただ辛いだけのレッド
オススメはAです。目印は、Aには大豆みたいなマメが紛れ込んでいて、見た目はペースト状で、赤い味噌みたいな感じです。入れると味がしょっぱくからく、濃ゆくなります。
Bにはピーマンの種みたいのが入っていて、見た目はトロトロのオイル。赤いラー油みたいな感じですかね。あ、ラー油って元々赤いですかね。これはあまり入れないほうがよいです。辛いだけです。
九份3日目。おはようございます!
3月の九份は晴天率が33%だそうです。
普通に考えれば、きのうおとついと雨だったわけですから、今日は晴れなわけです。
ベッドのカーテンから顔を覗かせ、外の様子を伺います。
チラッ
(´・_・`)
僕の九份はここで不本意ながら終わりましたけれども、みなさんには僕の意志を継いで是非とも晴れ渡った九份に巡り合っていただきたいと建前上は申し上げておきますけれども、本音はまた別のところにあるわけなんですけれども!ここに来て僕の九份は終始雲の中で終わりましたけれども!ぐやじー!
この状況で僕にできることというのは、ネチネチ厭味を言って捨て台詞を吐いて九份をあとにすることくらいです。
( 寒ぃーい、死んじまうよ )
もはやベッドで布団に包まって引きこもろうとするのですけれども、お掃除タイムのこの時間、湿気対策と思われるエアコンのドライ運転が大回転で冷え性のわたしは末端神経痛で死亡寸前。
さみー死んじまうよと外のテラスに出るのですが、やはり外は雲の中。
なんだか衣服の袖の隙間からマヨネーズをうにょうにょと流し込まれているような、そんな湿気の不快感でしょうもなくなったわたしは最寄りのファミリーマートのイートインスペースに逃げ込むことにしました。
しかしながら宿の外に出たら出たで天気悪いし人多いし他人様の傘のポッチが目に刺さるしこれだけの観光客を受け入れるための道路整備がされてないから道歩くのも危ないし狭いし危ないしモー!!
バスの中もよく見ると、人がギュウギュウ詰めでもうこれは嫁怒らせた時の「食べてお腹の中に入っちゃえば一緒でしょ」なんてすべてのおかずを皮に詰め込んだギチギチ餃子のよう。
こんな目に遭ってそれでもね、お天気が良くてァあ来てよかったなあなんて喜んで帰っていただけたら、九份マスターの僕としても嬉しい限りなのですが、このお天気ではそれも叶わず。
ファミリーマートでオムレツ麻婆豆腐食べてヤクルト飲んでチョコレート齧ってゲップして宿に戻りました。
この宿では、週末には音楽ライブが催されるようです。
宿のマスターに教えてもらったので、うっすら凍った台湾の激冷えビールを片手に2階のオフィス兼ライブ会場を覗いてみます。
本日の出し物は、ギター弾き語りのようです。マスターがステージをセッティングして、
歌い始めました。
( お前が歌うんかーい )
日本人は1人だけだったのですが、スラムダンクというアニメのエンディングテーマを歌ってくれたのはきっと思い描いていたのと大違いの九份にふてきされていた僕への、せめてものご機嫌とりだったのでしょう。
( 昔、WANDSという3人組の音楽グループがあってだね、)
そんなホスピタリティ溢れるマスターの歌を聴きながら、
途中で退出しました。
ごめんよマスター。寒かったんです。僕はあの夜空の向こうで激冷えの台湾ビールなんて飲むべきじゃなかったです。
後にマスターに尋ねたのですが、九份のベストシーズンは4月から5月に渡ってだそうです。
ちょっとだけ、来るのが早かったなあ。
お天気ばかりは、どうにもできませんなあ。
1日目 雨
2日目 雨
3日目 雨
九份のお天気の前に、圧敗。
明日、台北に帰ります。
次回、台湾の全てを手に入れよう。怒涛の九份巻き返し!です。
お楽しみに。